住宅ローンの素朴な疑問!ローン保証料って何?なぜ払うの?

ローン融資を受ける際、諸費用の中に「保証料」あるいは「ローン保証料」という名で、結構な額の項目が含まれています。いろいろ費用がかかるときだけに、不要な出費はできるだけ抑えたい。まして何なのかよくわからないまま支払いたくはないですよね。一度ここできちんと整理していきましょう。



ローン保証料は何のため?

基本的な質問ですが、何を保証するの?

家などの不動産を購入するときに、銀行から融資を受けて買う人は多いと思います。要は銀行からお金を借りる訳です。新築のマンションだったりすると、30年35年などの長期のローンを組む人もいるでしょう。そうなると毎月決められた額を長い期間にわたって銀行に返済していくことになります。30才で始めた人も返済が終わる頃には60才、あるいは65才です。

最後まで滞りなくきちんと返済できる予定で借りるのですが、やはり30年後35年後ですからその間いろいろあるでしょう。実際に返済が何カ月か滞るケースもある訳です。保証料というのは、万が一その後の返済が不可能になった時のために備えて、融資を受けた人が負担する保証のための費用です。

信用保証会社は最後の砦

借りた人がお金を返せなくなったときに代わりに払ってくれる、と言うと連帯保証人という言葉を思い出す人もいるでしょう。ローン保証は連帯保証人の代わりと考えればわかりやすいかもしれません。住宅ローンを組んで融資を受ける際には現在では連帯保証人は不要です。その代り、「信用保証会社」がその役割を担ってくれます。

ですからお金を借りた人が払った「ローン保証料」は銀行が受け取っている訳ではありません。銀行を通じてその「信用保証会社」に支払っているのです。信用保証会社は銀行により異なります。お金を借りた人は銀行を選ぶことは可能ですが、信用保証会社を選ぶことは出来ません。銀行を選んだ時点で、その銀行指定の信用保証会社となります。

お金を借りた人はローン保証料の費用を負担します。銀行はそれによって、融資した人に何が起きても確実に融資した資金を回収できるようになっています。ですから信用保証会社にお世話になるときは、本人の力ではどうしても返済不可能なときになります。



金額はどうやって決まるの?

ローン保証料の金額の基準は二通りあります。
ひとつは返済年数と返済金額で決めるやり方です。1年ごとで、100万円単位あるいは1,000万円単位で計算します。ポイントは、銀行によって基準額が異なる点です。ですから金額を知るには、各行のHPで保証額の一覧表を見て計算してみて下さい。あるいは既に具体的な話になっている人は不動産屋さんや銀行の担当者の人に訊ねると計算して概算を教えてくれます。

中にはシュミレーションでローン返済額と同時に保証料も計算してくれるサイトがあります。銀行ごとに違うとはいえ、目安にはなりますね。

なお、返済の年数と金額で決める場合はローン融資時に一括して支払います。つまり一括前払いになります。

住宅ローン 返済額試算シミュレーション 【入力】 : 三井住友銀行
三井住友銀行の住宅ローン。住宅ローン専用の簡易試算シミュレーションのページです。参照元:三井住友銀行(2015年11月、著者調べ)

金利上乗せ型って何?

もう一つは金利上乗せ型です。この言葉もよく耳にします。ローン保証料の場合は0.2%とか0.4%などをよく見かけますが、具体的にはどういう計算になるのでしょう。例えばですが、最終的に決定した住宅ローン金利が3.0%だったとしましょう。これに加えて0.2%多い3.2%払う事になり、この追加の0.2%分がローン保証料です。この0.2%分の金額を毎月の返済額に加えた金額が毎月の支払額になります。

この場合当初の諸費用としてのローン保証料を払う必要がなくなります。その代り、毎月の返済額がその分増えます。ちょっとぐらいなら返済額が増えても大丈夫なら検討の対象となるでしょう。

保証料はいくらぐらい?

最初に一括で払ってしまいたいなら

新築の住宅を購入するとしましょう。
仮に3,000万円の家を、頭金2割で購入したとしましょう。残りの2,400万円を35年ローンで組んだとします。ある大手都市銀行の変動金利が0.975%(2015年11月著者調べ)ですから、ローン・シュミレーションを使って元利均等で計算してみました。

返済年数と返済金額で計算する場合、すなわち一括前払いにするならこの銀行では494,880円、およそ50万円となりました。

新築で住宅を購入する場合、諸費用の目安は3~7%程度と言われています。すなわち3,000万円の家を購入すると諸費用が別途90~210万円ほど必要という事になります。そのうちの50万円ですから、占める割合はなかなか大きいですね。

ローン保証料は、月々ゆっくり支払いたいなら

金利上乗せ型を選ぶと、毎月返済することになります。
上記と同じ設定で、上乗せ金利が0.2%だといくらになるのでしょうか?
・元々の金利0.975 + 0.2=1.175%
・0.975%の毎月返済額:67,469円
・1.175%の毎月返済額:69,723円
という事は、その差は2,254円。つまり毎月2,254円がローン保証額分の支払いとなります。

家を買うときはとにかく物入り!毎月2,254円ずつ返すことで当初資金を50万円をキープできるなら、そのほうがいい!という方には朗報です!



銀行によって異なるの?

銀行もいろいろ、ローンもいろいろ

銀行の数だけ、銀行ローンがあります。だから金利をはじめ審査基準等も銀行によって異なります。最近では各行それぞれに工夫を凝らしているので比べ甲斐があります。全部を比較するのは膨大な作業になるので現実的ではありませんが、比較サイトなどを使っていくつかピックアップし、各行の違いを研究するととても役立つ情報収集になります。

住宅ローン比較|金利比較ランキング+クチコミ<2015年11月>
2015年11月/最新の住宅ローン金利比較。今、最も人気の住宅ローンは?手数料を加味した実質金利で比較します。最新の住宅ローン金利ランキングと、実際の利用者の豊富なクチコミも参考に!参照元:住宅ローン金利比較(2015年11月著者調べ) 保証料ひとつとっても、銀行によって違います。返済期間と返済金額によって、一覧表があります。一年単位で設定されている数字は各行様々で、これも各行のHP上で公開されています。

最新の情報については、銀行本体のサイトで確認することをお勧めします。金利などは毎月変動します。更に詳しい情報等もあると思うので、これはと思う銀行には必ずアクセスして確実な最新の情報を自分の目で確認しましょう。

フラット35

融資を検討する時、よくフラットという言葉を耳にします。
フラット35は、住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携して行っている長期固定金利の住宅ローンです。

このフラット35の保証料はどうでしょうか?ここは保証料はゼロ円となっています。しかも連帯保証人も不要です。これは嬉しいですね。ローン利用者の心強い味方です。

ここで考えたいのがローン金利です。窓口になる金融機関によって異なりますが、フラット35の場合は固定金利しか扱っていません。変動金利のほうが固定よりも金利は低くなるものなのです。保証料がタダになるのは嬉しいのですが、ローン保証料ばかりが気になっていませんか?保証料以外の項目のチェックも忘れずに行いたいものです。

支払い方法は2通り

ローン保証料の支払い方法ですが、二通りあります。
・保証料外枠方式:当初に一括で払う
・保証料内枠方式:毎月の返済と一緒に払う。金利上乗せ。上乗せ分は各行に問い合わせ。
最近はどちらかを自分で選択することが出来るところが多いようです。自分で選べるとしたら何を基準に選べば良いのでしょう?それぞれどんな長所、短所があるのでしょうか?

一括 or 分割、どっちがお得?

トータルコストで比較検討

外枠か内枠か?すなわち一括前払いか分割か?悩むところだと思います。
まずはトータルコストで比較したいと考える人のために、先ほどの数字で比べてみましょう。

同じ条件で融資を受けたとして、ローン保証料は外枠だと494,880円、分割だと月2,254円でした。
では35年払うとして、2,254円×12カ月×35年ではいくらになるのでしょう?
計算したところ、946,680円でした。

すなわち一括だと約50万円、分割だと約95万円ということになります。約2倍です。もちろん35年分の金利があるわけですから、当然高くなるとは思っていましたが、なかなかの結果ですね。
トータルのコストで考える人の場合、45万円の節約になる一括のほうがお得感は高いですね。

もちろんこれは、条件が異なれば数字も変わってきます。ですからローン申し込みが具体的になってきたら、ご自分の数字で計算したうえで比較検討をして下さいね。

このぐらいなら月々のほうがいいな

でも家を買うときの状況は人それぞれ。家を購入するときは、何かとお金がかかります。中にはリフォームを検討したり、家具を買い替えたい、テレビを新しくしたい、犬を飼いたいなど新生活にはキャッシュが不可欠です。そうなると手元にある資金は家の中のものを新品に買い替えするのに使い、ローンに組めるものはローンにしたいと考える人もいるでしょう。毎月2,254円ぐらいは平気だけど、今の50万は惜しい…と考えるなら、内枠式は大変有難いですね。

ローン保証料不要ってホント!?

小さな字まで事前に確認!

連帯保証人が不要な代わりにローン保証料を支払うイメージですが、実はローン保証料が不要という銀行もあります。新生銀行、イオン銀行、住信SBIネット銀行をはじめ、いくつかの銀行がローン保証料不要(2015年11月現在著者調べ)を前面に押し出して人気を集めています。だからローン保証料が不要って本当なんです!

50万円程度かかるかもしれないローン保証料が無料なのは大きいですね。ただこういう時の心がけとして、中には他の名目で費用がかかるケースもあるかもしれない、と思うのは私だけでしょうか。ですから情報収集の際には小さい文字で書かれていることも気を付けて読むことをお勧めいたします。

ローンには審査があることをお忘れなく!

ただご存じのように、融資を受けるには審査があります。銀行の審査に通らないと融資は受けられません。審査を受けるには必要書類を揃えて申し込む必要があります。ローン保証料が不要という事は、連帯保証人が不要と言っているのと同じです。という事は、銀行としては返済が確実な人に貸したいでしょうから、審査のハードルが高くなることが想定されます。

代わりに連帯保証人では駄目かしら?

「だったら連帯保証人を立てればローン保証料は不要になるんじゃない?」と思ってしまいますよね?残念ながらNO!です。ほとんどの銀行は連帯保証人ではなく、「信用保証会社」に保証してもらうことになっています。すなわち融資を受ける人が、ローン保証料を払うことが大原則になっています。

ローン保証料の返金

長い人生、何があるかわからない

35年の長い道のりの中では、晴れの日もあれば雨の日もあるでしょう。買った当初は30才でも40代、50代と時間が流れるにつれて、より広い家を求めて、あるいはもっと便利な場所へ、あるいはもっと身軽な家へと引っ越しを考えることがあるかもしれません。

仮に返済の途中で売却した場合、最初に払った保証料はどうなるのでしょう?一括前金で払った場合は、残りの期間分は戻ってきて欲しいですよね。大丈夫、保証料は返ってきます。これは返済時期に応じて保証会社の計算式に基づき返金されるそうです。

やったね!繰り上げ返済

まとまったお金が手に入ったときや、ある程度預金が貯まったタイミングで繰り上げ返済を実行される方もいるでしょう。退職金等を使ってローン残高を一気に全額返済する方もいるようです。こういった場合もローン保証料は戻ってきます。期間が短縮した分だけ保証会社の計算式に基づいた金額が返金されます。

一部繰り上げ返済でもローン保証料が戻ってくるところもあります。ただ返済するたびにローン返済の手数料を銀行に支払わなければならない場合もありますので、そのあたりも含めて考慮すると良いでしょう。何度も繰り上げ返済する可能性がある方は、繰上返済の手数料もローン選択の基準となるでしょう。何度返済しても無料というところがあります。

人生設計の一部です

ローン保証料に関する情報をいろいろまとめてみましたが、いかがでしたか?かかるものだから仕方がないと、言われるままに支払う方もいるかもしれませんが、銀行選びの段階だったら他行と充分比較して、銀行が決まっていたら担当の方と相談しながら、自分のライフスタイルに一番合った方法を選択して下さいね。ローンはよほどの事がない限り、途中で変更することはありません。しかも返済が長期にわたる大きな買い物ですから人生設計の一部として大切に進めて下さい。 ※本記事の情報は、一般的または筆者個人の調査によるものです。法令などの改正、前提事実や個人状況の違いや変化によって、掲載内容と実際の結果が異なってしまう可能性があります。 従って本記事の掲載内容については一切の責任を負いかねますので、内容の解釈や実践はご自身の責任で行い、専門家に相談されることを推奨いたします。